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「星空ファミリーコンサート」第二夜 [♫ 現場より…]

緑地公園駅から野外音楽堂まで歩いている時はカンカン照りでおそらく35度超でしたが、ゲネプロ開始のころには空は一面雲に覆われ風も結構あり、暑さについては昨日より救われましたが風対策(譜面台に洗濯バサミでとめる)が大変でした。
開場15分前にゲネプロ終了、既に長蛇の列ができていて、毎年のことながらみなさんの熱心さに深謝!

今日は普通のコンサートのように大阪センチュリー交響楽団による「ドン・ジョヴァンニ」序曲で開演、昨晩の「コジ」よりも「野外度」は多少上なので、外での演奏の違和感はほんのちょっぴり少なかったかも。
今晩のテーマは音楽で表現される男性像、だから「カルメン」からは「衛兵たちの交代」「アルカラの竜騎兵」「闘牛士の歌」を演奏しました。 つまりドン・ホセとエスカミーリオという対照的なキャラクターの表現ですね。 しかし「闘牛士の歌」の編曲には問題が多過ぎます。 世界中で使われている楽譜がこういう状態であるのは問題です。 誰か万人を納得させる編曲をし直してくれないかなぁ、と本気で思います。

★次は指揮者コーナー: 「カルメン」の有名な「前奏曲」を希望者3人が指揮しました。 演奏はもちろん大阪センチュリー交響楽団。
初めは「夏休みの宿題を全部終えた」小学生男子、とっても楽しそうに左手の指示もしっかり出して指揮をしていて大受けでした。 次は「我こそはドン・ジョヴァンニだと思う」お父さん、指揮台ではドン・ジョヴァンニよりずっとずっとシャイになってしまい、終わった後のインタビューでは「実は奥さんに指揮されっぱなしです」と白状なさいました。 最後は「最近5年間指揮者コーナーで手を挙げたけれど当たらなかった」お母さんがお嬢ちゃんと一緒に登場、指揮台のお母さんにシンクロしてお嬢ちゃんも横の椅子に座りながら指揮、それがとても上手でした。

今日の「ペールギュント」は「ペールの帰郷」から「ソルヴェイグの歌」までを続けて演奏です。 特に「ソルヴェイグ」は野外度がかなり低いのですが、野外音楽堂中が私の予想以上に集中して味わってくださったのがとても嬉しかったです。

「シェヘラザード」第4曲ではセンチュリー・ユースオーケストラが加わって合同演奏。 昨晩と多少メンバーが変わっています。 今晩ものりが良くオーケストラの醍醐味を堪能できる演奏だったと思います。

今日の「六甲おろし」は演奏直前にタイガースの試合の途中経過を司会者がアナウンスしてくれました。 また私のために(笑)ジャイアンツの途中経過も教えてくれ、幸い両チームともにリードしていたので、演奏にも少々力が入りました。

今年の「星空ファミリーコンサート」はこのようにおかげさまで二晩とも大いに盛り上がり楽しんでいただけたようです。 老若男女が気楽に楽しめるコンサート、オーケストラにとっても演奏のクォリティは絶対に落とさずに、しかし仮装をしながら演奏したり息抜きにもなるコンサート、様々な条件を高いレベルでクリアする大切な仕事だと思います。

真面目と気楽さの両立、それが実現できているから、これだけ多くのお客様が楽しみにしてくださるのでしょう。 私も充実感に満ちて終えることができ幸せでした。

終演直後に飲んだ“オーケストラハウスの指揮者室の冷蔵庫にスタッフの方が気を利かせて入れておいてくれたビール”の美味しかったこと!
2010/08/29 23:41 小田野宏之

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コメント 2

うたえもん

 野外コンサート!酷暑の中お疲れ様でした。

 こういう公演、実は「定期公演」よりも大切な活動なんだろな、と思います。
 こういう公演こそは(舞台上、プロアマ問わず)真摯に対面し
て行うべき活動なんだろな、とも思います。
 生半可なことをすると、せっかく「入り口に来てくれた人たち」
がこちら側に興味を持って入って来てくれませんものね。
 その人達が興味を持つきっかけを失わせてはいけませんものね。

 自分の願望に沿わない物は全て邪悪と決めつけ、それらを排除しようとする恥ずかしい府知事の嫌がらせに負けることなく、この活動・これからも続きますように!

by うたえもん (2010-08-31 17:29) 

オデンヤ

うたえもんさま

おっしゃるように、こういう公演は定期演奏会と同列で大切な仕事だと思います。それを何より理解しているのがオーケストラの方々で、様々な悪条件のもとで常に真摯に取り組んでくださるその姿勢に、いつも頭が下がります。
それはきっと聴衆の皆様にも通じているのだと思います。だからこそ、毎年あれだけの皆さんが暑い中聴きにきてくださり、それぞれの楽しみ方をしてくださるのでしょう。

今回、私の大学時代の同級生が初めて聴いてくれ、「本当の意味での豊かさがある」と大感激していました。

私もファンの一人として、このコンサートが来年以降も続くことを願わずにはいられません。

オデンヤ
by オデンヤ (2010-08-31 22:19) 

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